読書の旅

私にとって「読書」とは何かを考えます。

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ぼくの小鳥ちゃん(江國香織)

冬の朝、ホットコーヒーを飲みながら窓辺で読みたい本。主な登場人物は、ぼく、小鳥ちゃん、ぼくの彼女である。 ある雪の朝、ぼくの部屋に小鳥ちゃんがやってきた。 この小鳥ちゃん、ラム酒のかかったアイスクリームが好きだっていうから只者じゃない。 しか…

手のひらの京(綿矢りさ)

ーなんて小さな都だろう。まるで川に浮いていたのを手のひらでそっと掬い上げたかのような、低い山々に囲まれた私の京。(p.147) 綿矢りさ『手のひらの京』 おっとりした長女・綾香。 恋愛に生きる次女・羽依。 自ら人生を切り拓く三女・凜。 物語は、東京で…

望遠ニッポン見聞録(ヤマザキマリ)

この夏ハマった一冊。 ヤマザキマリさんのエッセイ、「望遠ニッポン見聞録」。 ヤマザキマリさんといえば、テルマエロマエの印象が強すぎて、エッセイを書かれていることさえ知らなかった。 友人が紹介してくれたことで初めて手にとったのだが、これが面白く…

京のみち

紀行文。 大好きな京都。京都は行くたびに新たな発見のある場所。 ここ数年、年末年始を京都で過ごしている。 京都の小径を歩いているときに流れる京の時間は格別で。 春夏秋冬―どの季節にも訪れたことがあるが、とりわけ私は冬の京都が好きだ。 京都の冬は…

読書感想文

読書感想文と私。 小学生の頃から作文を書くことは好きだった。 しかし、こと感想文になると常に苦手意識があった。 当時の私は、作文は自由に書けるが、感想文は制約があるというイメージを持っていた。正直なところ、「どう書いていいか分からない」、そん…