読書の旅

私にとって「読書」とは何かを考えます。

篠田桃紅という人

今気になっている本、篠田桃紅の最後の著書「これでおしまい」 107歳まで生きた美術家の言葉。 ◆最初のページの言葉↓ 人は結局孤独。一人。 人にわかってもらおうなんて甘えん坊はダメ。 誰もわかりっこない。 ◆NHKインタビューにて↓ 母というものにもならな…

セブンルール、金井弓子さん

7つのルールで話題の女性を映し出すドキュメントバラエティー、セブンルール この番組が大好きで毎週録画して欠かさず見ている。 知らない業界で活躍する女性たちはどなたも眩しく映るものだ。 ダイヤモンド社で編集者として働く金井弓子さん ゆるーい動物図…

セブンルール、新井見枝香さん。

セブンルール。 「新井賞」設立、出版業界の風雲児、 書店員、新井見枝香7つのルール。 ①ポップに感想は書かない。②芥川賞・直木賞と同時に新井賞を発表する。③毎日本を買って帰る。④残高は気にしない。⑤本は雪崩が起きたら捨てる。⑥会社に縛られない。⑦売り…

ナツイチのキャッチコピー

もう夏も終わるけれど、すてきだな、と思ったので記事にします。 以下、集英社の展開するナツイチのキャッチコピー。 ひとはときどき、繋がりすぎる、と思う。 誰かと一緒もいいけれど、ひとりを楽しむぜいたくだってある。 たとえばこの夏、ふらりと読書涼…

にじいろガーデン(小川糸)

小川糸さんの小説は読みやすくて好きだ。 話のテンポがはやくて、読み進めやすい。流れるように言葉が紡がれていくなかで、大切なことは、心のそばにそっと置いていく感じがするから好きだ。「そっと置く」という表現が相応しいと、私は思う。決して押しつけ…

愛さなくてはいけないふたつのこと(松浦弥太郎)

二年前、仕事がうまくいかなくて悩んでいるとき、図書館で出会ったのが松浦弥太郎さんの本であった。「考え方のコツ」をはじめ、「今日もていねいに。」など松浦さんの著書は何冊か拝読している。 さて、今日ブログに書くのは「愛さなくてはいけないふたつの…

母性(湊かなえ)

母性とは何か。 人生におけるすべての判断基準が自身の母親(祖母)に依存している母親=「私」。 その母親に愛されたいと願う娘(孫)=「わたし」。 この物語は「私」と「わたし」の回顧で話が進んでいく。 どちらもそれぞれの主観で書かれているため、読…

ブログ開設1周年

どうやら。今日は、このブログをスタートさせてから一年が経つらしい。 読書にまつわるブログ主の一方的なつぶやきを、ごくごくたまーに気まぐれに更新しているブログ。 読んだ本のあらすじ紹介ではなく、ブログ主の主観に基づく感想のみ!(そもそも感想は…

東京国際ブックフェアの休止

昨年初めて参加した東京国際ブックフェア。今年も日程が合えば参加したいとぼんやり考えていたのだが、なんと今年は『休止』であるという。本を安く買えるだけなく、図書館のシンポジウム、作家のトークショーの開催など、本好きにとって楽しいイベントだっ…

恵文社一乗寺店へ行って来ました!

ご無沙汰しております。先日、昨年12月に行きたいなあと記事に書いていた京都の本屋さん①恵文社一乗寺店に行ってきました。(リンクが当時の記事) tsubame43.hatenablog.com 恵文社一乗寺店は、「本にまつわるあれこれのセレクトショップ」ということで、…

こうばしい日々(江國香織)

大人になってから出会ったけど、中学生の時に出会ってみたかった本。 舞台はアメリカ。江國さんご自身のアメリカ留学の経験が活かされているのかなあと感じた。アメリカのスクールドラマで見るようなの学園ライフのリアルな空気が作中に漂う。 アメリカ育ち…

最強の読み方(池上彰×佐藤優)

1月下旬、丸の内の丸善で入口を入って最も目立つ場所に積まれていた本。 池上氏と佐藤氏のそれぞれの単著を読んだことがあった私は、二人のコラボ本を興奮気味に手にとった。ぱらぱらとめくるだけでいいかなどとと思ったのは間違いで、中身は想像以上に濃い…

図書館戦争(有川浩)

大学時代、「阪急電車」が面白かったと部活の先輩に話したら、有川浩作品ということで快く貸していただいたのが、図書館戦争だった。とても面白かったが、読むのが遅く、途中でお返しした記憶がある。 それから本には触れていないのだが、WOWOWで放送してい…

読書体験(小学校中学年~)ハリー・ポッターシリーズ

更新していない間も訪問してくださりありがとうございます。 久々の更新は、止まっていた読書体験(小学校中学年~)。 小学3年の頃、ハリー・ポッターがはやり始めた。翌年には、賢者の石の映画が公開され、日本中がハリポタブームとなった。 私も流行に乗…

京都で行ってみたい本屋さん

①恵文社一乗寺店 雑貨やこだわりの本が並ぶ、本にまつわるあれこれのセレクトショップ。 次に京都へ行ったら行ってみたいなあ! http://www.keibunsha-store.com/ ②これは本屋さんではないけれど・・・ 今話題のBOOK AND BED TOKYO のKYOTO店。 泊まれる本屋…

ロンドンブックスさん

京都嵐山にあるロンドンブックスさん。 昨日紹介した、『錦繡』を買ったお店です。 時雨殿から、JR嵯峨嵐山駅へ戻る途中に寄りました。 とってもおしゃれな店内で、美術書や人文書も充実していました。観光地ならではの京都本コーナーも。また、嵐山へ行く機…

錦繡(宮本輝)

美しい。とにかく言葉が美しい。 書簡体で綴られたこの小説の最大の魅力は、日本語の美しさであると思う。 こんなにも美しい日本語がこの世に存在したのかというほど、感嘆した。 一組の男女の往復書簡であるから、漢語体で書かれたような堅苦しさがない。 …

ぼくの小鳥ちゃん(江國香織)

冬の朝、ホットコーヒーを飲みながら窓辺で読みたい本。主な登場人物は、ぼく、小鳥ちゃん、ぼくの彼女である。 ある雪の朝、ぼくの部屋に小鳥ちゃんがやってきた。 この小鳥ちゃん、ラム酒のかかったアイスクリームが好きだっていうから只者じゃない。 しか…

手のひらの京(綿矢りさ)

ーなんて小さな都だろう。まるで川に浮いていたのを手のひらでそっと掬い上げたかのような、低い山々に囲まれた私の京。(p.147) 綿矢りさ『手のひらの京』 おっとりした長女・綾香。 恋愛に生きる次女・羽依。 自ら人生を切り拓く三女・凜。 物語は、東京で…

望遠ニッポン見聞録(ヤマザキマリ)

この夏ハマった一冊。 ヤマザキマリさんのエッセイ、「望遠ニッポン見聞録」。 ヤマザキマリさんといえば、テルマエロマエの印象が強すぎて、エッセイを書かれていることさえ知らなかった。 友人が紹介してくれたことで初めて手にとったのだが、これが面白く…

京のみち

紀行文。 大好きな京都。京都は行くたびに新たな発見のある場所。 ここ数年、年末年始を京都で過ごしている。 京都の小径を歩いているときに流れる京の時間は格別で。 春夏秋冬―どの季節にも訪れたことがあるが、とりわけ私は冬の京都が好きだ。 京都の冬は…

読書感想文

読書感想文と私。 小学生の頃から作文を書くことは好きだった。 しかし、こと感想文になると常に苦手意識があった。 当時の私は、作文は自由に書けるが、感想文は制約があるというイメージを持っていた。正直なところ、「どう書いていいか分からない」、そん…

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(村上春樹)

ボブ・ディラン氏のノーベル文学賞のニュースを聞いて、私は、真っ先に村上春樹氏の『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』の一説が思い浮かんだ。 「私は目を閉じて、その深い眠りに身をまかせた。ボブ・ディランは『激しい雨』を唄いつづけていた。…

湊かなえさん講演会

東京国際ブックフェアに足を運んだ理由の一つに好きな作家さんの講演会の開催がありました。 人気ミステリー作家の湊かなえさん。 【大ベストセラー『告白』はこうして生まれた!】 登壇者:湊かなえ氏、双葉社の営業局長・川庄篤史氏、同文芸出版部副編集長…

図書館・出版シンポジウム

東京国際ブックフェア2016 図書館・出版シンポジウム 「図書館で本を選ぶ、ということ」ー図書館人・出版人 選書について語る― 2016年9月24日(土)午後1時30分~3時30分 於 東京ビックサイト 会議棟703 【パネリスト】 ★図書館より 藤井 慶子氏 (東久留米市…

東京国際ブックフェア

10月になりました。読書の秋の本格的な到来ですね。 皆さま、いかがお過ごしでしょうか。先週の土曜、日曜と有明のビックサイトで行われた第23回東京国際ブックフェアに行ってきました。 言ってみれば日本最大の本のお祭りといった感じでしょうか。 今年から…

ツバキ文具店(小川糸)

「鎌倉の一年は夏から始まると、私はひそかに思うのだ。」 この小説は夏から始まる。 舞台は鎌倉。鎌倉の夏秋冬春とともに、物語は進んでいく。 主人公は、鎌倉で一人、ツバキ文具店兼代書屋を営む雨宮鳩子。 通称ポッポちゃんである。 ◆代書屋。 この小説を…

世界の美しい図書館

昨日紹介した松浦弥太郎さんの『もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。』の中で、 松浦さんが実際に20代の頃、実践していたという「なんでもベスト10」というリストづくりの話が載っていました。テーマはいろいろと思い浮かぶのですが、10と…

もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。(松浦弥太郎)

松浦弥太郎さんの著書です。 松浦さんと言えば、『暮らしの手帳』の編集長をされていた方で、2015年にはクックパッドに入社されています。高校をドロップアウトし、渡米した話はいろいろな著作で書かれています。 松浦さんの本はこれまでも、「今日もていね…

読書体験(小学校低学年)

一週間ぶりの更新です。 今日は、読書体験を振り返る②小学校低学年編です。 読書興味の発達は、前回とほぼ同じ昔話寓話逸話期にあたります。 小学生になると読書月間が6月と11月にあり、読書カードが配られました。 1年生の目標はひと月に10冊(6月)、2…